2011年3月6日日曜日

外へ出て体験しよう! - 新卒エンジニアに向けて

はじめに

ATNDにて、新卒準備カレンダー 2011春 という面白い企画が立てられて、IT業界に入ってくる新卒に向けたブログエントリーを書くことになりました。ブログとかはほとんど書かない人間だったのですが、これを機会にブログを設置し直しました。今日からはいろいろ綴って行きたいですね。


お前、誰よ

2008年4月から今の会社で働いてて、社会人3年目になります。肩書きとしてはITコンサルタントになりますが、インフラ系を中心としたエンジニアです。

どんな働き方かを簡単に紹介すると、基本的にはプロジェクト単位で仕事をしていて、週5日のうち2日は○○プロジェクトで、3日は□□プロジェクトにアサインというように、1~4個程度のプロジェクトに並行参加することが多いです。

僕のいる部署が、ミドルウェアやインフラ側を扱う部署なので仕事もそちらが多いです。支援内容としては、設計支援、構築支援、運用支援、パフォーマンスチューニング、トラブルシューティング、などなど・・・。触る範囲としては、ストレージ、ネットワーク、OS、データベース、アプリケーションサーバー、幅広く触ります。プログラムを書いてサンプルソースコードをお客さんに提供することもあります。はやい話、お客さんから相談されたことに応える何でも屋です。そのためには、設計もしますし、運用もしますし、プログラムも書きますす。対お客さんという視点では相談役ですが、それ以前に1人のエンジニアにであると思っています。

僕はまだ仕事を始めて3年弱です。いろいろ思いや考えは持っているものの、まだそれを形式化できるほど整理されていません。そのような話は他の方々がたくさん書いてくれると思います。そこで今回は、僕が今に至った経緯や、これまでに大切だと感じ取ったことなどについてお話します。


井の中の蛙大海を知らず

みなさんは、自分の人生を変えたであろう転機を意識したことがありますか?それは人との出会いかもしれないし、何かしらのイベント参加かもしれません。それらに接していなければ自分は今ここにいないと強く感じることができるような機会です。

僕は大学2年までは遊び、バイト、サークルに明け暮れてました。情報系の学科だったので、漠然と「このまま就職してプログラムとか書くのかな。地元でのんびりくらしたいな。」とか考えていました。

転機が訪れたのは大学3年のときです。友人に「面白いバイトがあるんだけどやってみない?」と誘われました。はじめはお小遣い稼ぎ感覚で話にのったのですが、今となってはこれが転機になりました。そのバイトというのは何だったかといいますと、大学発ベンチャービジネスに関わるものでした。そこでは今まで接したことないような考えを持つ人がたくさんいました。
そしてその年の終わりに、ベンチャービジネス関連内容で1週間ほどシリコンバレーに行く機会を得ることになりました。現地では様々な体験をすることができました。スタンフォード大学に留学されている方に話をうかがったり、シリコンバレーにある企業に実際に入れていただき中の様子を見たり、現地で起業された人からの話などなど。シリコンバレーの実態を自分の目で見たことで、今のままではまずい、何かしら行動にでなければという考えに繋がりました。

井戸の中の暮らしは快適でしたが、外に広い海が広がっていることを実際に体験することで、海に行きたくなってしまったのです。

昨日の @kei51さんのエントリにもシリコンバレーの話がふんだんにされていますが、僕にとってこのシリコンバレーでの体験は、今の自分の原動力になっています。そのような背景もあり、就職活動はシリコンバレーに本社を置く会社を中心に行いました。今いるところも外資系のところです。

言わずとしれたGoogle本社の中庭

スタンフォード大学の風景

上記2枚は学生の間に実際に行ったときのものです。4月からIT業界で仕事を始めるみなさん、卒業旅行にシリコンバレーツアーはどうでしょうか?2011年の現在であってもIT産業の大きな流れはシリコンバレーから始まっています。それらを実際に自分の目で見ることは、今後にとって非常によい経験となるはずです。


普段から外の世界にでて刺激を受けよう

大学の時は自分の大学内に、就職してからは自分の会社内に閉じがちなものです。特に会社では、普段仕事をしている範囲が全世界になってしまいがちです。よい言葉があったので3日目の@riywoさんのエントリから引用させていただきます。
下を見て優越感を持つな。横を見て安心するな。上を見て絶望するな。
http://twitter.com/#!/riywo/status/13246070299
1つの環境に閉じてしまうと、このうち「横を見て安心する」という状況に陥りやすいのではないでしょうか。安定した生活が出来ればそれ以上は望まないんだという人もいるかも知れません。本当に安定できるならばそれもいいかもしれません。しかしその場所が本当に安定していると確信をもっていえますか?客観的に現状を見ることができていますか?

幸いにしてIT業界では会社にとらわれない情報交換が非常に盛んです。勉強会やオープンソースコミュニティなどをはじめとして多くの集まりが存在します。日本中で毎週多数の勉強会が開催されていますが、IT勉強会カレンダーを見てみると、その多くがここに記載されています。めぼしい勉強会を見つけてまずは参加してみましょう。

以下の写真はPython系勉強会の1つで Python Hack-a-thon の様子です。100人を超えるITエンジニアが集まり、各々好きなことをやるイベントです。コミュニケーションを取るもよし、1人もくもくとプログラミングをするもよし、前に出て発表を行うもよし。何をしても構いません。会場に入らず外のソファーでひたすらプログラミングしている人もいます。
Python Hack-a-thon の様子

このようなイベントに参加することで、同業他社の人がどのようなことを考えているか、どのような仕事をしているか、今業界では何が流行っているかなど、様々なことを刺激を受けることができます。注意点ですが、勉強会に参加することが大事なことではありません。勉強会に参加しただけで満足しては本末転倒です。
「勉強会に勉強しに来るヤツは素人」
という言葉があります。そこで人々とコミュニケーションを取り、場の空気を全身で感じ取りましょう。その体験が今後の糧になるはずです。


風化させない

どんなに素晴らしい体験をしても、それって時間と共に風化するんですよね。もちろん0にはならないし、それは経験としてどこかで活きてくるでしょう。でもどんなに素晴らしい刺激を受けても、その刺激の効果は徐々に薄らいでいってしまい、現実感がなくなってくることも確かです。

風化させない為にはどうすればいいか?1つは再体験することですね。勉強会だったら何度でも行けばいいし、シリコンバレーだって(お金が許せば)何度でも行けばいいと思います。でも中には2度と体験できないような貴重なものもあるわけで、そのような場合はどうしたらよいでしょうか。

僕は些細なことであっても「記録」を取ります。記録方法は文字と写真。周りからはカメラ小僧と思われているようですが、僕は記録の一環として撮っています。イベントの写真とかって、後から見るとその時の様子をかなり思い出すことができますよね?また、写真だけでなく文字の記録も取ります。写真を見ればその時の漠然とした感情は思い浮かぶのですが、なぜそう感じたのかが思い出せないことが多いです。そのために文字でその時の感じたことを綴ります。

写真の記録、イベントのメモ、感情を綴った日記、twitterのつぶやき、僕はこれらを見返すことで、自分の気持ちを風化させないようにしています。このような様々な体験・経験が将来どのように自分に影響するかはわかりません。でもこれらの体験が将来線を結ぶ日がくるまでは、風化させないようにしたいと考えています。

以下は、Steve Jobsが2005年にスタンフォード大学で行ったスピーチからの引用です。
Again, you can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backwards. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.



おわりに

今日言いたかったことは、外には広大な世界が拡がっていることを知り、それを実際に体験ほしいということです。知るだけでは不十分で、体験することが非常に重要です。実際に自分でそこに赴き、何を感じどのように考えたか。
あと、くどいようだけどシリコンバレーは行っといたほうがいいよ!できれば現地で働いている人にアポとって、話を聞かせてもらったり職場とか見せてもらったほうが断然いい!JTPAという団体がそういったイベントを開催したりしているので、そこに申し込むのもありですね。

次は @sugyan さん、お願いします!


おすすめの本

本てか動画ですね。
これからIT業界に入ってくる新卒の人たちだと知らない人が多いと思うので紹介します。ランディ・パウシュという方をご存知ですか?2008年に膵臓癌で亡くなった、カーネギーメロン大学の終身教授です。パウシュが自分の死期を宣告されたあとに行った "The Last Lecture(最後の授業)"は、1度は見ておくことをお勧めします。YouTubeに実際の講義を録画した一連の動画(日本語字幕付き)があるので、まだ見てない方は是非!